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前編 後編


華劇「シンデレラ」前編

【あらすじ】
シンデレラは、継母とその連れ子である
姉にいじめられていました。
継母達の言いつけを守り、家事をしていると…?

【登場人物】
シンデレラ:常盤薫(CV代永翼)
継母:古畑和慶(CV三宅健太)
姉:常盤薫(CV代永翼)
魔法使い:古畑和慶(CV三宅健太)
ナレーション:古畑和慶(CV三宅健太)

ナレーション
「あるところに、シンデレラと言う美しい女性が居ました。
 シンデレラには、意地悪な継母と、その娘がいて、
 いつも意地悪をされていたのです。」

継母
「シンデレラ?今日の夕飯は何かしら?」

シンデレラ
「お母さま、言いつけ通り、今日の夕食はクリームシチューと
 ライ麦のパンにさせて頂きました」

継母
「私は、夕飯は何かと聞いたのですよ?」

シンデレラ
「はい!ですから!今夜の・・・」


「あんた!おかぁさまは今日の夕飯はと聞いたのよ?
 ゆ・う・は・ん。夕食の事なんて聞いてないわよ!」

継母
「これこれ、淑女のあなたが、そんな事を言うものではありません。」


「はーい!お母さまー!」

継母
「シンデレラ?あなたは謝らないの!なんて小憎たらしい娘なのかしら!」

シンデレラ
「・・・申し訳ございません。
 つい・・・謝るタイミングを逃してしまいまして・・・」

継母
「まぁいいわ、シンデレラ。もう怒ってないわ。
 けれど・・・・クリームシチューにグリンピースが入ってないことは
 許せません!私の大好物のはずよ!」

シンデレラ
「申し訳ございません。今日マルシェに行ったら、売り切れていて。
 なんでも大量にグリンピースを買っていった人がいたのだそうです」

継母
「まー!そんな言い訳ですますなんて、なんて小憎たらしいのかしら!
 隣町まで行ってくればよかったでしょう!」

シンデレラ
「隣町も売り切れていたのです」

継母
「なんですって・・・!」


「おかぁさま!ご安心ください!そんな事もあろうかと、
 私、こんなにも沢山!グリンピースを持っていますわー!」

継母
「あらぁ、あなたは最高ね!うれ♪しい♪わー♪」

ナレーション
「姉は大量のグリンピースをポケットから出しました。」

シンデレラ
「そ!そんな!私は今朝7時にお店に行ったのに・・・・
 グリーンピースを買い占めたのは、お姉さまだったのね!ひどいわ!」


「わたしは、朝4時に買いに行ったもの!ざまあみなさい!」

シンデレラ
「4時?!そんな無駄な努力を!」


「私はどうしてもお母さまにグリンピースを食べさせたかったの!」

継母
「まぁ、ありがとう。なんてお優しい子なのから、
 やさしさは淑女の美徳ですわ」

シンデレラ
「お母さま、お姉さま、どうしてそんな意地悪をなさるのですか?」

継母
「なんてこと言うの!あなたの事を思って私は・・・
 オイオイオイオイオイ(ウソ泣き)」


「おかぁさま、お泣きにならないで、私が一息で言ってやります!
 (息を吸ってから一気に)シンデレラ!なんて小生意気な口を利くの!
 あなたは亡くなったお父さまの前妻の子なのよ!
 前妻の子という事はお母さまとは血の繋がりがないという事なのよ!
 だから、お父さまが亡くなった時点で、私たちは赤の他人!
 他人と言う事は、お父さまが亡くなったのだから、
 本来なら一人で放り出される所を置いてもらっておいて!
 それは時々、ワガママも言うけど。
 それでも、私たちはあなたの事を思えばこそ言っているのであって、
 決して、悪意を持って言っているわけじゃないのに・・、
 どうしてそんなことを言ったり。そんな口のききたか。
 いや、間違えたわ!口の利き方をするわけ!」

シンデレラ
「はい。置いて頂いて感謝しています・・・・私もドジっ子の二人を見て時々、
 笑顔を頂いています」


「分かったのならいいのよ!
 疲れるからあまり長くしゃべらせないでちょうだい!
 おかあさま!私がグリンピースを入れて差し上げますわ!」

継母
「おほほ!ありがとう!山盛り頼むわ」

ナレーション
「お皿には大量のグリンピースが盛られてしまい、
 シチューと言うより、良く言って、グリンピースのサラダ、
 悪く言うと、グリーンピースの山と言う感じになりました。」

シンデレラ
「ああ!そんなにグリンピースを入れたらグリンピースしか食べられなく・・・」


「うるさい!あなた!私のグリンピースがダメだっていうの!」

シンデレラ
「い、いえ・・・けれどもそんなに山盛り入れなくても」

継母
「おほほほ。さーて、夕食を頂きましょう。いただきまーす」

ナレーション
「スプーンには大量のグリンピースが乗せられていました。
 しかもそのグリンピースは茹でられていませんでした。」

継母
「ぱくっ。。。。か!堅い!じゃなかった!不味い!ぺっ!ぺっ!
 あなたなんて不味い料理を食べさせるの!信じられない!」

シンデレラ
「す!すみません!けれども!」

継母
「もう!いいわ!今日は外食にします!」


「お!おかあさま!私も行ますぅぅぅぅ!茹でてなくてごめんなさーーーい」

シンデレラ
「・・・・・行ってしまった。
 お父さま、お母さま!どうして亡くなってしまったの!
 どうして私を一人にしてしまったの!シンデレラは孤独です!
 空回りばかりする、不憫な親子を見捨てる事が出来ません。
 だから、もう少しだけ、頑張ります」

ナレーション
「これがシンデレラの毎日だったのです。
 ある日の事。お城で王子様の妃を探す為の舞踏会が
 開催されることになりました。
 その話を聞き、町中の独身女性たちは色めき立ちました。
 シンデレラの母も妹も例外ではありません。
 シンデレラはそんな二人に振り回されながら
 遂に舞踏会当日を迎える事になりました。」

継母
「スンデレラ!タダでスンデレラ?」


「ウプ!ウププププ!おかぁさま!最高!今のギャグ、グーですわ!」

シンデレラ
「あ、あの、お取込み中のところすみません・・・私の事・・・でしょうか?」

継母
「なに?あなた、不愛想な顔をしてそんなことしたら
 ツンデレラになりますよ!」


「ウプ!ウププププ!おかぁさま!最高!今のギャグもグーですわ!
 あれ?あなた今のおかぁさまのギャグが面白くなかったというの!」

シンデレラ
「その、え?」


「今のはシンデレラがタダで住んでいることをダジャレにしたのが
 スンデレラ!だからタダでスンデレラと言ったのです!」

継母
「ちょっと!本気でギャグを説明するのはやめなさい!
 淑女のあなたが人のダジャレの説明をするものではありません」


「申し訳ございません。おかぁさま!
 シンデレラがあまりにもおかぁさまのシャレを分かっていなくて!」

シンデレラ
「お母さま、申し訳ございません。私、ギャグは苦手で・・・」

継母
「もう、いいわよ・・・・ゴホン!シンデレラ!王子様のお見合いも兼ねた、
 舞踏会が今夜開かれることは知っていますね?」

シンデレラ
「はい。知っています」

継母
「私達も参加することになりました」

シンデレラ
「はい?ええええ?お母さまも!」

継母
「なんですか!私が参加してはいけないのですか?」

シンデレラ
「え。いえ。その、お母さま、この間、還暦・・・いえ、
 その再婚、なさるのでしょうか・・・」

継母
「はい。そうです。再婚します。今回はラジオシアターですから、
 外見では年の差はわかりません。ですから私にもチャンスがあります!」

シンデレラ
「え、その、お母さまは宜しくても・・・」

継母
「あなた!何か言いたそうね!」

シンデレラ
「いえ。その。あの・・・。お母さまにはもしかしたら、
 その・・・王様の方がお似合いかなーなーんて思ってしまっただけです。
 お、王様にはお母さまで、王子様にはお姉さまだと
 お似合いかなーなんで・・・」


「あら?いつも小憎たらしいのに今日は良い事言うじゃないの。
 ねぇ!おかぁさま。今日は・・・仲良…」

継母
「なんですって!!・・・・断然!王子よ!断然!ダントツ!王子よ!
 娘に負けてたまるもんですか!」


「そ!そうよ!あなた何を言うの!
 王様にはお妃さまがいらっしゃるもの。ダメよ!
 そんなこと言ったらダメダメ!」

継母
「シンデレラ!私に不実の恋をしなさいと言うの!」


「そ・・・そ、そ、そうよ!シンデレラ!あなたふざけるんじゃないわよ!」

シンデレラ
「も!申し訳ございません。あはは。いえ、その・・・それでは、
 ドレスの着付けをさせて頂きますね。この銀のラメの入っている、
 セクシーなミニスカートの方がお・・おね・・・・、
 おか・・・おかあ・・さまですよね」

継母
「当然です!」

シンデレラ
「ですよねー」

ナレーション
「シンデレラは母と姉の着付けに翻弄されながら、
遂に舞踏会の時刻になりました。」

継母
「行って来るわ!シンデレラ!おとなしく留守番しておくように!」


「どちらが王子様のハートを射止めるか、勝負よ!」

継母
「今宵はひとりの女と女!負けないわ!セクシービーム!」

シンデレラ
「行ってしまった・・・せめて、街コンとかにすればいいのに
 よりによって舞踏会だなんて!ああ、私は一生このままなのでしょうか?
 せめて一度だけでも舞踏会と言うきらびやかな場所で踊ってみたかった。
 ぐわーん!シンデレラだって!舞踏会に行きたいのにー!ぐわーん!
 ぐわわわわーん!!(号泣)」

魔法使い
「シンデレラ!」

シンデレラ
「え?」

魔法使い
「シンデレラ!私は通りすがりの魔法使いです。
 外を歩いてたら、あまりにもうるさい号泣が聞こえてきたので。
 つい声をかけてしまいました。」

シンデレラ
「どうしても、舞踏会に行きたくて・・・行けなくて泣いてしまいました・・・」

魔法使い
「どうやら、あなたは相当ストレスがたまっているようね。
 分かりました。それでは私が魔法を掛けてあげましょう、ほら!」

ナレーション
「魔法使いはシンデレラに変身の魔法をかけました。
 するとどうでしょう。シンデレラのボロボロの衣服が
 美しいドレスに変わりました。」

魔法使い
「シンデレラ!これ以上、泣かれてしまうと近所迷惑ですから、
 あなたの願いをかなえて差し上げます。その姿で舞踏会へお行きなさい。
 その変わり、ご注意しなさい、魔法の効果は今夜の12時までです。
 12時を過ぎるとあなたは元の姿に戻ってしまいますからね。」

シンデレラ
「まぁ!なんてことでしょう!嬉しい!
 はい!必ず!12時までに戻ります!」

ナレーション
「こうしてシンデレラは、舞踏会に行くことになったのでした。」



前編 後編

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